三陸の鮮魚お届けします 丸友しまか
2002年10月1週号
宮古(三陸海岸)の沖は、黒潮(暖流)と親潮(寒流)がぶつかる世界三大漁場のひとつです。宮古市で魚屋を営む丸友しまか(有)の島香尚さんは、地元の魚がおいしいのをごく当然のように思っていました。しかし、その魚を食べさせた県外の消費者がこぞっておいしいと評価してくれることから、地元の魚のおいしさを改めて認識されたとのことです。
島香尚さんは、かつて北洋トロール漁船の漁船員をされていました。実家が魚屋だったことから、第2の人生として地元の団地で魚屋を1984年に開店しました。そんな折、同じく地元で山地酪農を営み、その牛乳を消費者に直売されていた中洞牧場の中洞正さんに出会われ、自然や体によい食べものを熱く語る中洞正さんの考え方に共感し、天然の魚介類を扱う意味を再認識されたのでした。今では、中洞牧場と提携されている消費者団体とのお付き合いが始まり、漁場と都市とをダイレクトに結びつける新しい魚屋のスタイルを確立されつつあります。
島香尚さんは、このおいしい三陸の魚を消費者が食べやすいように半調理され、新鮮な冷蔵品あるいは冷凍品として出荷されています。オルターへのご紹介も中洞牧場の中洞正さんです。
丸友(有) 『きれいな海のおいしい安全な鮮魚』
主に宮古湾の定置網や三陸沖合いのトロール漁船から水揚げされた魚を競り落とし、5人のスタッフで内蔵をとるなど半調理したものを冷蔵で出荷しています。養殖物、輸入ものには一切手を出しません。また、酸化防止剤など一切の薬品を使用していません。鮮魚であるため、荒天などのときは中止となることもありますが、あらかじめご了承下さい。冷蔵(生もの)以外に、無添加冷凍品なども取り扱っていますが、ご紹介は次回とします。
●市販の魚の問題点●
(詳しくは1999年10月第4週号および、2000年9月第4週号をご参照下さい。)
○主な問題点
海域によると、水田除草剤によるダイオキシンの汚染や、工場や家庭排水による海洋汚染の影響を受けています。
養殖魚の場合、畜産同様、飼料添加物や消毒に使うホルマリン、魚網に使う神経毒TBTOなどの問題があります。冷凍魚の場合、何年も貯蔵するために酸化防止剤などの使用が行われます。産地が偽装されているケースもあり、原発など核関連施設の汚染の心配もあります。
―文責 西川栄郎―