優しさの論が広がるぷくぷくの手作りクッキー

2000年7月4週号

 

障害者がみんなと共に生き働く場「ぷくぷくの会」(代表村脇美法さん)は障害者が親がかりでなく、地域で当たり前に暮らしたいと1988年に共働作業所として産声をあげ、現在は社会福祉法人、ぷくぷく福祉会(知的障害者の通所施設ぷくぷくワールド)を中心に、無認可作業所7ヶ所を始め、地域で生活支援や就労支援など様々な側面での活動に取り組む「場」の連合体です。ぷくぷくとは朝鮮の古い言葉で「ゆっくりゆっくり」という意味があります。いろいろな障害や個性、それぞれのぺースを大切にしながら、みんなで力を合わせて仕事をし、生きていこうという思いが込められています。この「ぷくぷくの会」の中心「ぷくぷくワールド」では高田仁さんを中心に創設時から中心的な役割を果たしてきた村脇美法さんや上田かおりさんを始め約110人が、原料からこだわった無添加のクッキー作りをしています。ぷくぷくのクッキーが素晴らしいのは単に「福祉」を売りにせず、原料の安全性にまで誠実に取り組む、その無添加クッキーそのもののおいしさや安全性、社会性にあるのです。ひとくちクッキーを食べるたびに、その優しさの波紋がまたひとつ膨らんでいく、そんなクッキーなのです。

ぷくぷくワールドの無添加、手作りクッキー
クッキー作りは「粉を計る」「こねる」「型で抜く」「オーブンで焼く」「焼き上がったクッキーを袋につめる」というように、作業を細分化できるため、各自が得意なことを生かして仕事ができます。みんなで楽しく力を合わせて、文字通り手作りで作っています。
原料はポストハーベスト農薬や遺伝子組換えの心配のない、無添加、無農薬のからだにやさしい材料を使うことを心がけています。甘さひかえめで、素材の味を生かしています。

<原料>
①無農薬小麦:岩手県北上産、無農薬小麦粉(大飯屋会)
②粗製糖:宮崎製糖
③PHFたまご:高見養鶏場
⑦国内産圧搾一番搾り菜種油:鹿北精油

★クッキー
★アメリカンクッキー
★ビスケット
★パウンドケーキ

原材料の一覧表
市販のおやつの問題点
成長盛りの子供達にとっておやつは必要な食べ物です。しかし、そのおやつが現実はひどいがらくた食品ばっかりになってしまっています。なぜなら小麦粉(ポストハーベスト農薬)、コーンシロップ・水飴・コーンスターチ・コーン油・大豆油・ショートニング・大豆レシチン(ポストハーベスト農薬、遺伝子組換え、n-ヘキサン抽出)、牛乳・乳製品・卵などの畜産品(ポストハーベスト農薬、遺伝子組換え、飼料添加物、動物医薬品など)、チョコレート(放射能汚染、食品添加物)、低コスト油脂(n-ヘキサン抽出)、ナッツ・フルーツ類(ポストハーベスト農薬)、砂糖など。いずれも粗悪な原料のオンパレードだからです。その上、合成保存料、酸化防止剤、合成着色料、合成香料、乳化剤、膨張剤、人工甘味料など、使われているすべての材料に問題があるのです。

―文責 西川栄郎―

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