世界始めて酸化を極力抑えた玄米全粒分ブラックジンガーの健康パワー
2003年3月2週号
酸化を極力抑えた 世界ではじめての玄米全粒粉
マクロビオティックなどでは、栄養的に優れた玄米食を勧めています。しかし、昔の武士のように胃腸の丈夫な人が、何十回もよく噛んで食べれば、白米より栄養的に優れているものですが、胃腸の弱った現代人には、玄米食は消化が悪く、身体に負担になる場合が一般的です。病気の改善に玄米を食べているからか、玄米を食べているから不健康になるのか、厳密な玄米食を実践している人に元気そうな人が少ないのは偶然ではないのです。玄米にはおいしく炊くのに手間がかかる、よく噛まないと消化に悪い、おかずの栄養バランスが難しいという欠点があります。どんな優れた健康法にも、プラス面とマイナス面があり、極端なことは避け、中庸を忘れないことも大切です。オルターでは、現代人に勧める場合には、玄米よりはむしろ分づき米(玄米と白米の中間)や雑穀を少量、米に混ぜて雑穀ご飯にして食べることをお勧めしています。分づき米と言っても胚芽米のように農薬汚染が白米より心配であったり、食べるときにはほとんど酸化してしまっているものは良くないのです。お米は無農薬の玄米を購入し、家庭用精米機で毎回精米して、酸化していない状態のものを食べるのが基本です。
玄米食のパワーを活かし、その消化しにくいという欠点を克服するために、粉にして食べるという考え方がありますが、残念ながら一般のものは酸化してしまっているものが多く、これも要注意です。
今週号でご紹介する蒸し遠赤焙煎玄米粉、ブラックジンガーは、会員の波多野昭治さんのご紹介です。ブラックジンガーの健康パワーがすごいというのが、ご紹介の理由でした。しかし、この提案はオルターでは当初、門前払いの扱いでした。その理由は、
①粉食は粒食に劣ること、とくに微粉末は腸のひだに入ってヘドロのように腸の機能を妨げることがある。粒をよく噛んで、適当な大きさに消化して食べることの方が大切である。
②微粉末にすれば酸化が避けられず、とくに優れた栄養を多く含む種子のようなものほど酸化した場合には有害成分が発生する心配がある。
③原料の米が無農薬のものではない。
以上3点が主たるものでした。
最初、説明に訪れた営業の人は、農薬は製造工程で分解されると説明し、一方で栄養成分の酸化はないと言うのです。都合の悪い農薬が変成するのに、都合の良い栄養は変化しないと言うのですから、まさに奇妙な話だったのです。
2002年の会員集会でご紹介した操体と足もみの安室周策さんは自らの体験から、このブラックジンガーの効果を熱心に勧めていらっしゃいます。オルターで操体法などの健康法を教えていただいている枚方健康友の会の代表、土岐好子さんも、大変良いものだと勧めておられます。ブラックジンガーは多くの健康雑誌などにも取上げられ、使った人の高い評価を得ていることも分かりました。とくに鶴見クリニック、鶴見隆史院長は臨床医の立場で、生活習慣病に対するその特筆すべき効果を確かめられています。このような実例を前にして、オルターとしても、再評価をする必要があると考えました。科学的であるには、常に事実、現場から出発すべきだからです。
そこで、まず開発者、発明者であるシガリオ文化経済研究所、豊藏康博会長とお会いしました。豊藏さんは若い頃、パンが好きで、パンをお米で作れないだろうかと考えたのでした。米が粉食の素材として使えたら、小麦より米のほうが栄養的にも優れており、輸入小麦にも頼らずパンやパスタを作れ、ひいては世界中を米の粉の文化に置き換えるのも夢ではない、米は連作がきく、収穫率は小麦の1.5倍、栄養的にも優れている、来るべき食糧問題の解決にもなると考えられたそうです。開発を始めて、ぶつかった大きな壁はまさに酸化の問題だったのです。酸化しない、β化しない、多目的利用ができて、保存ができて、栄養分も損なわれずおいしいという条件をクリアするのに、じつに28年も費やされたのです。
玄米を酸化しにくく粉末にする豊藏さんの技術のポイントは、
①特殊な形状をした窯で玄米を蒸しながら遠赤焙煎を行う。
②石臼原理を用いた高速回転による特殊粉砕を
行う。
ということです。この方法によって、γ-オリザノールから抗酸化活性の高いフェルラ酸(ビタミンEの前駆体)が発生し、3~5年は酸化しないブラックジンガーが完成しました。豊藏さんは、酸化を極力抑制できる玄米の粉化に世界で初めて成功なさったのです。完成してみたら、昔から知られている黒焼きを蒸し焼きと同時に作るということで、まさにコロンブスの卵なのですが、大変な年月と費用がかかっていたのです。
ブラックジンガーによって腸が健康になってくるのですが、焙煎することによって玄米微粉末が腸壁を詰まらせるのではなく、むしろ活性炭のような効果で掃除しているのではないかと思われます(ただしだからといって木炭を食用に使うのは有害ですのでおやめ下さい)。
シガリオが依頼なさった通常のレベル(ppmオーダー)の農薬分析の結果からは、検出値が検出限界以下になっている成績があり、焙煎工程の熱分解などで農薬の分解がある程度進んでいるとも考えられます。しかし、この分析結果だけから完全に無農薬化したというのは、残念ながらオーバートークです。農薬にアレルギーのある人は、原料が無農薬米でできている製品のほうをお勧めします。無農薬米を使えないでいる理由は、ただでさえ、コスト高になるので現状の製造量ではまだ全量無農薬米を原料に切り替えるのは難しいということでした。農薬を使っている米を使えば田んぼでの農薬による環境負担がありますので、いずれは全量無農薬米で作りたいとおっしゃっていただきました。
農薬の問題はクリアできていないと思いますが、豊藏さんが開発なさったブラックジンガーには、それを補って余りある良さがあり、鶴見医師がおっしゃるように、優れた健康パワーを持つ、この奇跡の玄米粉をもっと普及すべきだと考えます。
シガリオのブラックジンガー
シガリオとは「粢芽莉穂(黒米が芽から穂になるまで)」という意味で社名の由来となっています。
ブラックジンガーの特徴
・多孔質なので、体内の毒素を吸着して排泄することができる。
・高エネルギーの黒体で、身体の中から温める。また、免疫力を高める。
ブラックジンガーの原料
ブラックジンガー用 国産米……………山形県経済連
ブラックジンガー赤箱用 自然農法米………㈱瑞雲、㈱安保商会
製造工程(特殊な遠赤焙煎がポイント)
①計量、異物除去
②洗米、水切り
③蒸らし
④乾燥
⑤遠赤焙煎
⑥冷却、乾燥
⑦粉砕(セラミックの石臼)
遠赤焙煎には、豊藏さんの発明の特殊な形状の窯(ガス利用)が使われています。また石臼原理の精粉法によって、栄養成分の損傷も最小限度になっています。
コンピューター制御で焼け具合を管理しています。芯までは焙焼せず、微妙な仕上げは人の目で調整していて、丁寧に手間をかけて作っておられます。
この独自の技術で15ミクロンという超微粉化をしています。
携帯用の小袋に充填する際には、微粉末が舞い上がらないために、水蒸気を加え、粉末を引っ付けて、乾燥してから袋詰めを行っています。この際、顆粒化するための、食品添加物は使っていません。
こんな臨床経験が
鶴見隆史、鶴見クリニック院長が
有効と臨床経験をお持ちの例
冷え性、毛細血管の血流促進、増血作用、コリ、免疫力増進、高血圧、糖尿病、高脂血症、腎不全、腎炎、ネフローゼ症候群の低蛋白血症、便秘、下痢、慢性大腸炎、クローン病、胃炎、腸炎、胆嚢炎、膵炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、口臭、歯槽膿漏、歯垢形成抑制、ガン、アトピー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、ジンマシン、花粉症、膠原病、めまい、頭痛、耳鳴り、難聴、不眠症、神経痛、メニエール病、生理痛、子宮内膜症、婦人科系疾患、子宮筋腫、インポテンツ、甲状腺機能亢進症、ウィルス性疾患、手術後の低栄養状態、アルコール中毒、化学薬品など毒素の排泄
参考『玄米粉食健康法の奇跡』鶴見隆史(日本文芸社)
・・・・具体的な施方例が詳述されています。
鈴鹿医療科学大学、具然和助教授
ガンの放射線治療に際して、白血球数の回復効果を報告
アメリカミネソタ大学イラフ博士
大腸がんの発生抑制を報告
その他の体験例
肌荒れ、生理不順、ダイエット効果、緑内障
ブラックジンガー(玄米香琲)の使い方
・スプーン1杯もしくは小袋(2g)1~2袋をお湯に溶か して、コーヒーのように飲む。1日3回ぐらいが目安。
・野菜、果物とブラックジンガー+リブレフラワー(次回ご 紹介予定)で朝食に。
・アイスクリーム+ブラックジンガーもよく合う。
・ダイエットに効くといって、いつもの食生活にプラスした のでは効果はありません。食間や食前に飲んで、満腹感を 得るのがポイントです。
普通の玄米粉の問題点
玄米は白米より農薬が残留しやすい胚芽があるので、農薬が心配なものです。酸化対策ができていないものは、過酸化脂肪酸など酸化による有害成分が心配です。
(文責:西川栄郎)