実は大変な数の患者数がいるのに日本ではほとんど知られていない 低血糖症

2003年7月2週号

 

 人生を大きく左右されるのに、低血糖症は…以下の病気や症状と誤診されています。
低血糖に伴うさまざまな症状

自律神経失調症、統合失調症、うつ病、低体温、低血圧、ぜんそく、アトピー、鼻炎、関節炎、出社拒否、不登校、ひきこもり、ADHD(注意欠如/多動性障害)、LD(学習障害)、校内暴力、非行、性格異常、異常かつ極度の疲労感、集中力欠如、ひどい物忘れ、昼食後・日中の眠気、朝起きられない、起床時の疲れ、めまい、ふらつき、眼のかすみ、目前暗黒感、日光が眩しい、眼の奥が痛む、怒り、敵意、暴力、恐怖感、自殺観念、強迫観念、不安感、カッとなりやすい、キレる、イライラ、泣きたくなる、落ち込み、感情不安定、偏頭痛、頭がしめつけられる、筋肉痛、手足が冷たい、手足の筋肉の痙攣、手指のふるえ、失神発作、幻聴、幻覚、狭心症発作、心臓がものすごくどきどきする、頻脈、月経前緊張症、ためいき、呼吸が浅い、生あくびをする、むくみがある、吐き気、下痢、便秘、胃腸が弱い、胃痙攣、腹部膨満、口臭、甘いものがむしょうに食べたくなる、肥満、糖尿病、痴呆。

低血糖症とは…
・砂糖のとりすぎやストレスから起こります。
・ブドウ糖を唯一のエネルギー源とする脳にとって低血糖は決定的に危険です。
 米国の精神医学者レッサー博士によれば神経症患者の85%は低血糖症だったとの
 ことです。このレッサー博士の研究は1977年アメリカ合衆国議会が承認した
 マクガバン報告でも取り上げられています。
・アメリカではすでに30年も前からよく知られてきた病気で、医学界もよく対応し てきています。しかし、日本では診断できる病院は現在のところ一ヶ所しかなく、 医師も勉強不足で、ほとんど対応できていません。
・砂糖業界の圧力があって、NHK、朝日新聞などのマスコミも報道に及び腰です。 だからこそ、私達市民団体が情報の輪を広げたいのです。

低血糖症を中心テーマにした講演会をオルターが開催しました。
 この講演会への参加は、オルター会員だけでなく精神医学をはじめすべての医療関係者、患者・家族、不登校の関係者をはじめ、すべての教育関係者の方々にも広く呼びかけました。

日 時 7月13日(日) 午後1時-4時(受付12時30分)
場 所 アピオ大阪・大ホール(環状線森之宮駅下車)
テーマ 低血糖症・統合失調症などの病気と食生活の関係:
    危険な現代食が子ども達や若者を壊している
講 師 岩手大学名誉教授 大沢 博 先生

講師 大沢 博(おおさわ ひろし)先生 プロフィール
 1928年群馬県生まれ。1952年東京文理科大学卒。専攻は教育心理学、臨床心理学。法務省前橋少年鑑別所法務技官、岩手大学教授をへて同大学名誉教授。心理栄養学のパイオニア、非行少年、登校拒否児とのカウンセリングに長年従事し、心の荒れと糖の関係を追求している。また、統合失調症の患者の支援にも取り組んでいる。
 著書に、『食事で治す心の病』、『食原性症候群』、『食原性低血糖症』、『子どもも大人もなぜキレる』、『その食事では悪くなる』ほか。
 訳書に、フランクル著『意味への意志』、シャウス著『栄養と犯罪行動』、コームズ他著『認識心理学(上・下)』、レッサー著『栄養・ビタミン療法』、エイローラ著『低血糖症』、ファイファー著『精神疾患と栄養』、ホルフォード著『メンタルヘルスと栄養』、ジャンソン著『ビタミン革命』、ホッファー著『ビタミンB3の効果-精神分裂症と栄養療法』がある。

低血糖症に関する参考図書
◎……ぜひオススメ          
○……できれば読んだほうが良いもの
△……専門的

◎『食事で治す心の病』心・脳・栄養……新しい医学の潮流 大沢博著(第三文明社)
 最新の著書です。統合失調症の患者がビタミンB―3などでよくなるという
 海外の研究と、実際の援助ケースが紹介されています。

◎『ビタミンB―3の効果』精神分裂病と栄養療法 エイブラム・ホッファー著、大沢博訳(世論時報社)
 カナダの精神医学者、ホッファーの分裂病研究です。
 少し難しいかもしれませんが、統合失調症に取組む方の必読書といえます。

◎『その食事では悪くなる』食事崩壊と脳への影響 大沢博著(三五館)
 現代人の食の崩れと、心や行動の以上との関係をわかりやすく書いたもの。
 ロングセラーになっています。

◎『食原性低血糖症』大沢博著(ブレーン出版)
 今、心身の症状と食生活を振り返って、低血糖症が疑わしいと思う方、
 ぜひ読んで下さい。

○『栄養・ビタミン療法』栄養による精神的健康の改善 M・レッサー著、大沢博訳(ブレーン出版)
 米国上院マクガバン委員会で証言した精神医学者の、
 ビタミン、ミネラル、各栄養素別に精神疾患との関連、治療法を述べた著。

○『精神疾患と栄養』うつ、不安、分裂病にうちかつ カール・ファイファー、パトリック・ホルフォード著、大沢博訳(ブレーン出版)
 統合失調症、うつなど、精神疾患への生化学的アプローチを学びたい方は
 ぜひお読み下さい。

○『子どもも大人もなぜキレる』現代型栄養失調を治すすべ 大沢博著(ブレーン出版)
 心・行動の問題での食事の崩れの重要性を、分かりやすく説いた本。

○『食原性症候群』食事で決まる体と心 大沢博著(ブレーン出版)
 からだのおかしさ、暴力、学力低下、近視の増加などの背後に、
 食事の崩れによる低血糖症などがあることを指摘している。

△『低血糖症』現代病への新しいアプローチ パーボ・エイローラ著、大沢博訳(ブレーン出版) 
 低血糖症について、とくに詳しく学びたい方はぜひお読み下さい。

△『メンタルヘルスと栄養』心の働きと情動の安定をよくする パトリック・ホルフォード著、大沢博訳(ブレーン出版) 
 心と脳と栄養の基本的関係を学びたい方は、ぜひお読み下さい。

○『栄養医学の手引』身体の中から健康を作り出す 柏崎良子著(マリヤクリニック)
 低血糖治療の実際が書かれています。

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