2008年活動テーマはSafety Beauty

2008年1月2週号

 

美しくなるために健康を犠牲にしないで、経皮毒から家族を守りましょう。
家庭から有害物質をなくしていきましょう。


●皮膚から侵入する「経皮毒」に要注意


出産時、羊水からシャンプーやリンスの臭いがする人が増えているとのこと。頭蓋骨に染毛剤の染料の沈着がみられる人がいる。これらは経皮毒の恐ろしさを端的に示すエピソードです。化粧品の害も含めて、危険と引き換えに「美しさ」を手に入れていることになります。
 合成界面活性剤の助けを借りて、様々な毒物が皮膚から侵入しています。そういう意味では経皮毒は昨年のテーマ・石けん運動の延長にある問題といえます。
 経皮吸収された毒物は、経口吸収のように肝臓での解毒を受けないで、そのまま直接全身をめぐるという意味で、同じ量の毒物なら経口吸収より被害が大きくなります。
 また、経皮吸収された部位によってその影響に差があり、例えば性器周辺は腕の内側のじつに42倍吸収されるというデータがあります。市販の生理用ナプキンにより生理痛、冷え性、不定愁訴などの被害も知られています。乳幼児の紙おむつも特に注意が必要です。
 ちなみに、経気道吸収、直腸吸収も経口吸収より影響が大きいものです。経気道吸収とは大気汚染、シックハウス、蚊取り線香など呼吸器からの毒物の吸入のことです。直腸吸収は解熱剤などの座薬の使用などによるものです。

●経皮毒に対してオルタナティブな対策があります

経皮毒を考えなければならない生活用品としては、前述のシャンプーやリンス、生理用ナプキンやおむつの他に、ボディーソープ、入浴剤、スキンケアー、保湿剤、化粧品、毛染め剤、トイレットペーパー、ウェットティッシュ、おしぼり、肌着、除菌スプレー、虫除けスプレー、のみ取り粉、ゴム手袋、芳香剤、 消臭剤、殺菌剤、殺虫剤、除草剤、プラスチック製品、おもちゃ、印刷物などなど実に多種多様です。私たちの現代生活の奥深くまで侵入を許しています。
 これらほとんどの経皮毒に対して、幸いオルターでは安全なもので対策が可能です。シャンプー、リンス、ボディーソープは石けんに、その他のものもそれぞれ代替できる優れたものがあります。今年はそれらオルターの品々を上手に使いこなす工夫もお伝えしていきたいと考えています。
 これを機会に、安易で危険なライフスタイルを見直しましょう。有害なものを生活からなくして、経皮毒から家族を守りましょう。

●健康的に美しく


化粧、パーマ、美容、シャンプー、ヘアカラーなど昨今の「美」には危険がいつも背中合わせになっています。命がけの美の追求などと笑って見ているわけにはいきません。「美」を追い求める女性にその危険を知らせることは、次の世代のためにも大切なことです。
 オルターに協力していただいているCC'Cookingにおいても、「健康で美しいダイエット」「健康な食のセレブ」が今年のテーマです。食べものを通しての「美」も考えていきたいと考えます。
 さらに、肌の健康は腸の健康からという視点も重要です。今年オルターは、健康を犠牲にしない「美しさ」とは、というテーマに、本質的に取り組んでみたいと思います。

●エルダーパーティーを始めます


エルダーとは2007年の会員集会で発表した制度で、新入会の会員などへオルターの説明を行なう任務を有する「会員の先輩」です。2008年からオルターは、エルダーパーティーを行なっていきたいと考えています。
 エルダーパーティーは、主として新入会希望者や会員を対象に、会員の家庭や近くの公民館などへ出かけ、食・衣・医・住などの様々な情報を提供したり、オルターの食材と一般市販品の食べ比べ、オルター食材の使い方や料理の仕方の説明などを行なう取り組みです。このエルダーパーティーにおいて、「経皮毒」のこともお伝えしていきたいと考えています。
 エルダーパーティーはオルターのバックアップのもと、原則として各エルダー主催で行なう予定です。詳しい開催手順はオルター通信でお知らせする予定です。

●昨年のテーマ総括「米、雑穀、石けん」


米の取り組みについては、市販の特別栽培米のカラクリを明らかにするなど一定の成果はありましたが、米の活動への理解が十分得られたとはまだまだ言いがたい状況です。今年も引き続き重点テーマとして取り組んでいきます。
 雑穀の取り組みは、山形県白鷹町において試験的な栽培を経て、今後の展望が見えてきたところです。本格的な雑穀供給体制に向け、今年も取り組みを進めていきます。
 石けん運動は、会員集会にゲストとしてお招きした赤星たみこ先生の「赤星流簡単石けん生活術」が大好評で、会員の間でもオルタースタッフの間でも、石けんブームとなっています。合成洗剤に比べて石けんの方が安全性はもとより洗浄力、泡立ち、泡切れ、洗い上がり、経済面でも優れていることが十分に証明されたと思います。それに、石けん生活が楽しいものであることを知らせることができたのも大きな収穫でした。

本年も「いのち・自然・くらし」を守る活動を続けてまいります。
会員各位のご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

―文責 西川栄郎(オルター代表)―

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