パソコン、ゲーム機、ホットカーペット、電気毛布などに電場対策を
2008年2月1週号
電磁波の「磁場」はもちろん、「電場」も危険です。
とくに長時間直接触れる電気製品が問題。
対策の決め手は、アースです。
●「磁場」対策は勿論、「電場」対策も大切
電磁波、特に「交流磁場」の危険性についてはオルターとして機会ある毎に警告を発してきたところです。今回は電磁波のもうひとつの問題「電場」の危険性を取り上げます。
電場には目の疲れや痛み、目眩、首・肩のこりや痛み、吐き気や頭痛、イライラ、抑うつ状態などの人体被害がある事がわかっており、交流磁場に劣らない有害性があります。
北里大学で、テレビに黒い布を被せてその前にハツカネズミを置いた実験では、目が充血したり水晶体の繊維構造が崩れたりしていて、電場の影響の方が大きいという結果があります。有名なコギール(英)論文(1995年)では、20V/m以上の電場被爆で小児白血病が4.69倍にも有意に増加しています。1996年に発表されたカナダの電力会社(ハイドロ・ケベック)の従業員の自殺を調査した研究(バリス論文)では、電場被爆の方が2.76倍自殺率が高いという事です。
人間の体内電位は-30~-30mVといわれていますので、100Vの交流電圧は身体にとって大変な高電圧なのです。
【電場による症状の例】
頭痛/頭部が痛い/目の充血/目の痛み/目のチカチカ/くしゃみ、鼻水/咳、喉の痛み/呼吸障害/耳鳴り/難聴/手足のしびれ/赤み、発疹/関節痛/発熱/動悸/目眩/震え/食欲不振/悪心、吐き気/倦怠感、疲れ/集中力低下/睡眠障害/記憶障害/イライラ、情緒不安定/皮膚の知覚過敏
●電場はコンセントを抜かない限り、かかっています
私たちの身体というのは周りの空気よりも導電率が高く、電場に身体が触れ続けると、身体の表面に誘導電流が生じます。その為、その小さな電流でも熱を誘因させる為、熱に弱い目や睾丸などだけでなく、皮膚表面を常に電気を帯びる(静電気だけでなく、周波数を持った極低周波電磁波)事で、血中のマスト細胞が増加し、皮膚のかゆみ、痛み、しびれ、頭痛、発疹などを引き起こすと考えられています。そして、そのマスト細胞からヒスタミンが遊離する事で、喘息、じんましん、異常行動などの神経系を刺激して、様々なアレルギー疾患を患うという流れが想定されます。
つまり、電場曝露でマスト細胞の活性が上昇したり、ヒスタミンが増加したりしたら、電場はより広範な疾患に関連してくるという事になります。
電場は電気製品のスイッチをたとえ切っていたとしても、コンセントにつないでいる限りどこまでもかかり続け、また金属・非金属にかかわらず伝播していきますので、ブレーカーを落とさない限り、家中の壁や床などにかかっています。
直接、長時間触れる電化製品が特に危険
スウェーデンのVDT規制ガイドライン(MPR-「)では、電場は25V/m以下とされています。次ページに掲載の表は、国内での家庭用電気製品の実測値ですが、スウェーデンの規制値に合格しているものは殆どありません。特に危険なのは、直接手で長時間触れる電気製品。例えばパソコン、ゲーム機、ホットカーペット、電気毛布などです。
●電場の対策はアースが決め手
電磁波のうち「交流磁場」の対策は、配線を逆方向に束ねて発生磁場を打ち消すか、発生源から遠ざかるくらいしかなく難しいのですが、「電場」は幸いアースすれば対策が可能です。
200Vの電圧を使っている欧米では、感電を避ける為にコンセントがアース付きの3つ穴になっていて、対策が既にできています。ところが100Vを使っている日本では、もともと感電するリスクが低いと、水濡れで感電する恐れのある洗濯機を除いてアースをとる習慣がなく、政府も電力会社もその危険性をひた隠しにし、野放しにしています。
官公庁の建物には既にアース設備を導入しています。家電メーカーも規制の厳しい輸出用にはアース対策をしています。しかし国内では電場規制は野放しのままなのです。
家庭での対策は、使わない電気器具はコンセントから抜いておく事、使っている電気器具はできる限りアースをとる事、水道管が金属製ならそれにアースした銅線を家中に張り巡らし、両クリップ付きのコードで電気器具の金属部とアースをとればよいでしょう。
手軽にアースがとれる優れもの「エルマクリーン」
しかし、水道管が金属製でないなら、地面までアース線を伸ばさなければなりません。マンションなど事実上アース工事ができない場合や、ノート型パソコンを持ち運ぶ場合も多いでしょう。
そんな場合には、レジナ社のエルマクリーンという電場対策器具が有効です。この器具は、コンセントにあるOVの穴を利用して手軽にアースがとれる優れものです。
電気工事が正しく行なわれていれば、コンセントは右の穴の方が小さく100V(ホットライン)の穴で、左の穴は大きく0V(コールドライン)の穴となっています。電気工事が正しく行なわれてない事も多く、素人判断でOVの穴でアースをとるのは感電する危険がありますが、エルマクリーンはコンセントから正しくアースをとる機能があるので、電気に詳しくない方でも簡単に安全にアースがとれます。しかしけしてお安くないので、電気製品すべての分を購入するとなると、かなりの費用負担になります。
●新築時にはアース住宅を
現代の家には、家中に電気配線が張り巡らされ、電気製品もいっぱいで、家自体が電場のかかった状態にあります。したがって本来は床や壁などにも電場対策をとるべきです。これから新築される場合にはぜひご一考を。
●家電製品同士の誤作動は電磁波干渉が原因
土田直樹社長は2002年、家電や建築の電磁波対策をテーマに(株)レジナを創業しました。
土田さんは大学卒業後、ある大手商社で電気製品部門に配属されました。そこで家電製品同士の電磁波干渉による誤作動が起きるという問題に出会い、「機器同士で干渉するくらいに強い電磁波が、身体に影響がないのか」という疑問をもち、調査を始められました。そして、オルターでもキッチンアドバイザーの講座でお招きしたことのある電磁波環境研究所の荻野晃也先生に出会い、電磁波問題の指導を仰ぎました。そしてエルマクリーンの技術に出会ったのです。300年住宅を提唱していた建築家のお父様にも影響を受けられました。
オルターへのエルマクリーンのご紹介は、自然食品店キャロットの大王商会からです。
(株)レジナのエルマクリーン
エルマクリーンはコンセントに設置して、アースのとれにくい場合でも誰でも簡単にアースをとることができます。電場97%カット。見えない電磁波を音と光で確認します。移動した場所でも手軽にアースがとれます。電気に詳しくない女性や子どもさんでも簡単にアースできます。
―文責 西川栄郎(オルター代表)―