念のため 新型インフルエンザ対策を
2008年12月3週号
緊急告知
H5N1型新型インフルエンザ、人から人への感染は時間の問題。パンデミック対策の準備を。
●1人2ヶ月分(60枚)の高機能マスクの準備を
厚生労働省の専門家会議が本年9月22日、H5N1型新型インフルエンザに備え、一般家庭でもマスクを1人20~25枚程度備蓄しておくのが望ましい、とする考え方をまとめました(毎日新聞2008年9月23日付)。流行時には外出を控える事が第一の対策ですが、やむを得ない外出に際しては、ウイルスカット機能を有するマスクを備蓄しておいた方がよさそうです。
既に幾つかの大企業では社員用に備蓄を開始しています。またマスコミでの警告が始まっていますので、この先マスク不足が予想されます。早めに準備される事をお勧めします。
●「トリ→ヒト」への感染で、既に多数の死者
H5N1型の強毒性の鳥インフルエンザによる「トリ→トリ」の感染は、既に養鶏場などでの大量死として問題となっていますので、ご存じの事と思います。また「トリ」と濃厚接触した「ヒト」への感染も確認されています。
WHOによれば2008年5月現在、「トリ→ヒト」への感染はインドネシア133人、ベトナム106人、エジプト50人、中国30人、タイ25人、トルコ12人など合計383人への感染が確認され、うち死亡者241人、致死率62%と猛威をふるっています。
●いつ起きてもおかしくない「ヒト→ヒト」への感染
問題は「ヒト→ヒト」への感染の可能性ですが、専門家によれば「ヒト→ヒト」への感染は時間の問題となっており、H5N1型新型インフルエンザによる世界的大流行=パンデミックがいつ起きてもおかしくない状況だといいます。2006年にはインドネシアにおいて「ヒト→ヒト」感染例が現実に確認されています。
国際感染症医療要員養成センター(福岡市)の牧野長生会長によると、「スペイン風邪ではポリメラーゼという酵素の遺伝子が10ヶ所人型に変化していた。今回のH5N1型インフルエンザ・ウイルスを調べたところ、4~5ヶ所で人型に変化していた。更に、鳥の体温42℃で増殖するこの鳥インフルエンザウイルスが、人間の体温36℃でも増殖できる力を獲得している事も判明した。新型インフルエンザの人から人への感染爆発は臨界点に達している」。
このインフルエンザウイルスの遺伝子の突然変異率は非常に高く、1個のウイルスは1日で100万個以上に増殖し、人間が100万年かかる進化をたった1日でやってしまうスピードだといいます。国立感染症研究所の田代真人部長は「2ヶ月で3000万人が感染、最悪で数百万人が死亡、経済・社会機能のパニックが起きる最悪のシナリオを考える必要がある」と警告しています。
WHOでは世界中の死亡者数を500万人~1億5000万人と予想しています。発症者がどこかの国で確認されたら、その4~7日後には全世界へ感染が拡大するという予想です。発症までの潜伏期間は数日との事です。第一波が2ヶ月くらい続き、その後1年くらいの間に反復すると予想されています。
●政府が着手している感染予防対策
その予防策として、日本政府はタミフル2800万人分を備蓄しています。またプレパンデミックワクチン2000万人分を用意しています。アメリカでも全国民にワクチンを接種できる計画が進んでいます。中国でも緊急製造に入ったとの事。スイス、ニュージーランドでも全国民分の準備が進んでいます。
タミフルについては、オルターとして既に指摘してきているように、インフルエンザウイルスに対して治療的効果はなく、副作用ばかり大きいものなので、何の抑止力も果たさないと思います。プレパンデミックワクチンは政治家、医師、警察官などの優先順位があり、一般向けではありません。またこのワクチンにはインドネシアや中国で発生した鳥インフルエンザのウイルスから作ったワクチンで、このワクチンを接種したからといって感染から逃れられるべきものではなく、症状が大幅に緩和するのではと期待されている程度のものです。
一番効果的なワクチンは、ずばり「パンデミックワクチンを作る」ことですが、これはウイルスが確認されてから製造開発までに半年から1年かかってしまうので、流行対策としては後手になってしまいます。
●一般家庭でも、各自万全の感染対策を
専門家が予想しているようなパンデミックが起こらないことを祈りますが、念のため各自万全の対策を講じて下さい。帰宅後の手洗いが有効ですので、今から習慣付けたらよいと思います。
日頃からできる対策の基本は「腸の健康」です。腸の健康は正常な免疫の前提です。腸の健康を整え、新型インフルエンザにも備えましょう。「若くて健康なら大丈夫」というのは通用しません。前述の田代真人部長はテレビ番組の中で「致死率は10~30才の方が高い。これは免疫力の高い若い世代がこのウィルスに過剰に反応し、免疫が暴走した結果と考えられる」と述べています。スペイン風邪のときの死傷者が10~30代に多かったので、そう推測されていると思います。ただスペイン風邪の時代は大戦の後で、人々の栄養状態や衛生状態が悪かった事も重なっていますので、そのまま当てはめるには無理があるかもしれませんが。
流行が始まったら、最も有効な防御策は、むやみに外出しない事ぐらいしかありません。やむを得ず外出する場合には、口や目からウイルスが侵入しないように、高性能のマスク(屋内2m以内の至近距離には必須)やゴーグル、手袋を着用すべきです。特に防御用マスクは流行が始まったら全く入手不可能となりますので、今のうちに備蓄をお勧めします。
その他の防御マニュアルは、同時配布の別紙資料をご参照ください。流行は、早ければ今年から可能性があるとの事ですが、今冬無事でもここ数年はまず警戒態勢をゆるめない方がよいと思います。
なお、米や水など食料品の備蓄対策(アメリカ政府は2週間程度の備蓄を呼びかけています)などは、オルターカタログ新年号でご紹介する予定です。米、水、塩などの準備をお始めください。
※パンデミックが起こったら社会機能がどこまでマヒするかわかりませんが、オルターとしてはスタッフに対して、自宅でできる仕事は自宅で、やむを得ず出社する場合はマスク着用で、と対策を検討しています。
(株)エースインターナショナルジャパンのモースガード
H5N1型新型インフルエンザ対策用の高機能マスク。0.1ミクロン(0.0001mm)微粒子を99%以上カット。フィルターを二重使用して、ウイルス(1~0.1ミクロン前後)に対応します。考案者は米国国防総省OBのDr.Ronald A.Morse。国際特許140ヶ国出願中。4層構造からなる世界最高レベルの捕集機能をもつ不織布フィルター。静電気+銀イオン・ゼオライト。
①1層目…ポリプロピレン・スパンボンド不織布
②2層目…メルトブローン不織布静電気帯電フィルター。0.1ミクロン微粒子99%以上カットフィルター(米国FDA認定機関ネルソン研究所実証)
③3層目…メルトブローン不織布銀イオン系抗菌ゼオライト加工フィルター、0.1ミクロン微粒子99%以上カットフィルター(米国政府認定各機関より抗菌剤の許可取得済み。H5N1型ウィルスにて実際に実験済み。0.1ミクロン微粒子99%以上カットフィルター。万一通過を許したウィルスもキャッチして不活化します)
④4層目…ポリプロピレン・スパンボンド不織布(口の乾燥を防ぐ)。
1人2ヶ月分=60枚の備蓄をおすすめします。
流行し始めると入手困難となりますので、お早めにお求め下さい。
厚生労働省新型インフルエンザ専門家会議
「新型インフルエンザ流行の波は複数回、しかも、1年以上繰り返すこともあり得る。ひとつの波の流行期間は約2ヶ月続くと考えられる。その2ヶ月間社会機能が停止することで国民生活や社会機能が破綻する恐れがある」
―文責 西川栄郎(オルター代表)―