安全を極めたおいしい飴
2007年9月2週号
合成着色料、合成香料はもとより滑剤まで追放し非遺伝子組み換えの麦芽水飴を使ったこだわりの一品です
●超こだわりの飴づくり
オルターからみた飴作りの解決が難しい問題点は、2つあります。まず水飴の品質です。ポストハーベスト農薬や遺伝子組み換えがなされた原料、遺伝子組み換えアミラーゼを使った原料は論外です。少なくとも麦芽水飴を使うことが必要です。次に、製造工程で滑剤を使わないこと。滑剤とは、飴を保温したり伸ばしたりするステンレス板や飴を成形していく機械に塗り付けられる有害な油です。
創業1949年の藤高製菓の2代目・藤田高英代表と息子さんの賢吾さんは、私と初対面のときからこの2点の改良を快く引き受けられました。この前向きな姿勢こそ安全な食べものを作る基本だと思います。もちろん合成着色料、合成香料、消泡剤など食品添加物を一切使っていません。
●かわいい棒キャンディー登場
子どもにとってカラフルな「棒つきキャンディー」はあこがれの一品ですが、安全な材料できれいな色を出すのにも工夫がいりました。黄色は麦芽水飴の色、赤色はブルーベリーを加熱したやさしい色、白はミルクの色と工夫を重ねていただきました。キャラクターのタコとタイは、藤高製菓がある明石市にちなんだものです。
「椰子花キャンディー」は、カタログ2007年3月3週でご紹介したヤシの花蜜100%で作った飴です。水飴を使わずに飴を作る高い技術をお持ちです。
棒つきキャンディーは子どものおやつに。棒つきですのでペロペロなめて、ゆっくり楽しみながら食べられます。
塩飴は熱中症の予防やアウトドアスポーツに。椰子花キャンディーは糖尿病が気になる老人の方に。それぞれに安全安心な飴をご活用ください。
藤高製菓をご紹介いただいたのはFFカンパニーの古家庸行さんで、これらの飴の開発・販売責任を担当していただきました。
市販の飴の問題点
子どもが大好きな飴には通常、毒々しい色が合成着色料で付けられています。また合成香料の使用も一般的です。これらは商品の一括表示をチェックすればわかりますが、表示もされず、目立たないところで危険な油も使われています。飴の製造工程中の鉄板や機械に、飴をすべらせていくために使われる練り状の油「滑剤」です。ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換えなどのある植物油を原料に、乳化剤など食品添加物を加えたトランス脂肪酸です。
主原料の砂糖は飴ですのでやむを得ないものですが、固化させるのに使う副原料である水飴には問題がいっぱいです。ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換えのあるコーンシロップや、遺伝子組み換え技術で作られたアミラーゼ(糖化酵素)で作られています。
良質な原料をもとに作っています。合成着色料・合成香料不使用。滑剤の使用もありません。
A.棒つきキャンディー
「チューチューたこキャンディー」は明石のタコに、「チューチューたいキャンディー」は明石のタイにちなんだ棒つきキャンデーです。「10本入り」は上記より小粒です。通常オルターでは木製の棒の使用を考えるところですが、万一子どもがくわえたまま転んだときの安全を考え、軟らかいプラスチック製(ペット樹脂)を使っています。
●原料
てんさい糖…ホクレン(北海道産)
麦芽水飴…内田糖化。鹿児島県産甘藷でんぷん+アサヒビールモルトの大麦麦芽
海水塩(黄色の飴に使用)…右記「塩飴」の項参照
ブルーベリー(赤色の飴に使用)…オルター取扱いミスタシニー社の野生ブルーべリー(カタログ2004年10月2週参照)
ミルク(白色の飴に使用)…全粉乳。日高乳業(北海道)
●製造方法
①てんさい糖、麦芽水飴を混合②真空釜にて一定温度まで煮詰める③黄色は海水塩、赤はブルーベリーエキス、白は全粉乳をそれぞれ加え、成型
B.手づくり塩飴
塩分・ミネラルを含んでいますので、屋外での各種スポーツ、ハイキングやアウトドアレジャーに。熱中症の予防にも。
●原料
てんさい糖・麦芽水飴…同左
海水塩…ヤマニ水産(兵庫県)。家島群島の西島の地下海水を濾過した原水を、ウバメガシの薪で釜炊きして生産しています。
●製造方法
①てんさい糖、麦芽水飴を混合②真空釜にて一定温度まで煮詰める③塩を加えて成型
C.椰子花キャンディー
カタログ2007年3月3週でご紹介したキャンディーです。
●原料
椰子花蜜…パルミラヤシの花から採取した樹液を濃縮乾燥したもの(原産国:タイ)
●製造方法
①100%椰子花蜜を真空釜にて一定温度まで煮詰める②成型する
―文責 西川栄郎(オルター代表)―