大阪愛農食品センター ジュース応援します
2004年7月4週号
カタログ2004年5月第4週でご紹介した、フリーズドライ製品で提携させていただいている大阪愛農食品センターより、ジュースの企画の提案がありました。
生産者と全量引取りの形で提携されており、生産量が多く、在庫を減らすために協力して欲しいとの応援要請です。
このりんごジュースの原料りんごは、生産者が頑張って、質の高い低農薬栽培をなさっているものです。
みかんジュースの方は、原料みかんは有機農作物です。ただし、正直なところ、とくにみかんジュースの方の味は改善の余地があるものです。
仲間の団体の有機の生産者を守っていくことも、オルターとして協力していきたいテーマだと考えています。
りんごジュース
このりんごジュースは、台風で落ちたものや未熟果を使わず、生食のできる完熟りんごを原料に、一切の食品添加物を使わずに製造をしています。永年、学校給食にも利用されています。
・生産者…竹嶋有機農園(代表 竹嶋亮)
・産地……青森県南津軽郡藤崎町
竹嶋氏は、小学校の課題図書「ミカドドロバチのアオムシがり」に登場する生産者で、永年にわたり、ミカドドロバチを利用したりんごの栽培を続けてこられ、関係方面から幾度も表彰を受けておられます。
◆農水省ガイドライン
特別栽培農作物(減農薬・無化学肥料)
・栽培内容(オルター基準 低 )
動物の糞尿の堆肥は使用せず、りんご搾汁粕、稲わら、籾殻、米ぬか、豆腐粕、菜種粕、草木灰などの植物性の有機質肥料や魚粉、骨粉で土作りをしています。また樹勢を高めるために木酢液やにんにくなど植物抽出液を適宜散布しています。
害虫対策は、誘殺法を行っています。酒粕、砂糖、焼酎などの混合液を誘殺剤として桶に入れて樽につるし、虫をおびき寄せる方法です。また、シンクイ虫対策としては、天敵のミカドドロバチを飼育し、園内に放しています。
農薬、殺虫剤は一切使用せず、全滅のおそれのある腐乱病予防のためには自然農薬の石灰硫黄合剤を1回使用しています。
この石灰硫黄合剤は、化学合成農薬ではありませんが、有機JAS法での許容資材にはなりません。ほかに化学農薬や化学肥料など一切使用しておりません。この栽培方法を、42年間続けています。
◇果汁の品種割合
ふじ50%、紅玉10%、王林15%、北斗10%、むつ2%、ジョナゴールド10%、
スターキング3%
◇ジュース加工
市販のような濃縮還元ジュースにはせず、搾ったままの果汁、ストレート果汁を使っています。酸化防止剤の添加など一切の食品添加物を使っていません。
*1次加工(18L缶詰まで)
・㈱青森果工
①原料
↓
②洗浄
↓
③選別
↓
④搾汁
(フィッシャー目 0.5m/m)
↓←検査
⑤殺菌
↓
⑥充填
↓←空缶殺菌
⑦密封
↓
⑧冷却
*2次加工
・ビン詰…新食工業㈱
・缶詰……紀州食品㈱
缶詰の缶や工程の、環境ホルモン対策はとくに出来ていません。
①原料(18L缶)
↓
②配合
↓←検査
③遠心分離
↓
④脱気
↓
⑤均質化
↓
⑥殺菌
↓
⑦充填
↓
⑧巻締
↓
⑨冷却
みかんジュース
原料のみかんは有機農作物です。みかんの皮は手でむくほどの手間をかけています。濃縮還元をせず、100%ストレート果汁です。
しかし、残念ながら味は改善の余地あり。その理由は、在庫が1年分貯まっているための経時変化と、殺菌が2度行われるためではないかと思います。したがって、超特価セールにして、在庫処分のお手伝いをしたいと思います。
生産者…愛農柑橘出荷組合(代表 堀田新吾)
有機JAS認証圃場
和歌山県日高郡南部川村(片山邦勝)
和歌山県伊賀郡粉河町(森下宣幸)
和歌山県橋本市吉原663(西川満重)
和歌山県有田郡金屋町彦が瀬(西井一雄)
大阪府岸和田市内畑町(池田文雄)
大阪府岸和田市塔原町(藤原正巳)
和歌山県伊都郡かつらぎ町(松本恭和)
和歌山県伊賀郡粉河町(山下善樹)
和歌山県小豆島187(小谷純一)
和歌山県伊都郡かつらぎ町(関本俊彦)
大阪府岸和田市塔原町(堀田新吾)
大阪府岸和田市塔原町(堀田喜伸)
◇品種…みかん(宮川早生・向山早生・普通温州)
栽培内容(オルター基準 ★★ )
鶏糞堆肥、魚粉、ごま粕、鶏糞灰などの有機質肥料により、土作りをしています。
カイガラムシ対策に許可資材のマシン油乳剤、ダニ類及び病害対策に許可資材の硫黄水和剤、石灰ボルドー液を使用しています。
◇ジュース加工
濃縮還元をせず、100%ストレートジュースです。食品添加物は一切使っていません。
*1次加工(18L缶詰)
・紀州食品㈱、<有機JAS認証工場>
①原料
↓
②湯通し
↓
③皮剥き
↓
④選別
↓
⑤搾汁
(フィニッシャー目 0.5m/m)
↓←検査
⑥殺菌
↓
⑦充填
↓←空缶殺菌
⑧冷却
*2次加工
・ビン詰…新食工業㈱
・缶詰……紀州食品㈱、<有機JAS認証工場>
①原料(18L缶)
↓
②配合
↓←検査
③遠心分離
↓
④脱気
↓
⑤均質化
↓
⑥殺菌
↓
⑦充填
ミックスジュース
みかん、りんご、人参、レモンで、よりおいしいジュースになっています。幼児からお年寄りまで飲んでいただけます。
◇原料
◎有機みかんストレート果汁、同上、50%配合
栽培方法……有機農産物 ★★
◎りんご 低 、ストレート果汁、同上、25%配合
◎人参 濃縮還元、25%配合
生産者……オーガニックファーマーズ九州(代表 大久津和弘)
産地………宮崎県小林市
JAS認証…有機農作物
栽培方法 ★★
牛糞と米ぬかの堆肥と有機石灰で土作りをしています。 作物の活性を期待して、木酢液を適宜使用しています。
◇ジュース加工
果汁製造所…コールドパック㈱ JAフーズ大分
①原料
↓
②搾汁
↓
③金属除去(3000ガウス)
↓
④ろ過
↓
⑤均質化
↓
⑥異物除去
⑦ろ過
↓
⑧殺菌(110℃30秒程度)
↓
⑨金属除去
↓
⑩ろ過
↓
⑪充填
◎レモン果汁(ストレート果汁 低 )
pH調整用として少量使用。光食品㈱、無化学農薬、無化学肥料
-文責 西川栄郎-