ふとんのダニ退治は「サンバッグ」で
2002年6月1週号
カタログ2002年5月第3週でご紹介したアレルギー、
アトピーの原因であるヒョウヒダニ対策の続編です。寝具は、ヒョウヒダニにとって天国であり、一大生息場所です。なぜなら、人間の汗で水分もたっぷりですし、温度も快適、エサとなるフケもいっぱいなのです。したがって、この寝具のダニ対策はダニ問題の中心的課題だと言えます。
ふとんを陽に干すことは、それなりに有効な方法ではあります。その場合、陽の当たる側は充分な効果がありますが、問題は陽の当たらない側です。炎天下の車の屋根にでも干せばともかく、外気温30℃以上の夏の日でも、たたんで干した毛布の内部は30~34℃、日陰面は30℃前後にしかなりません。ヒョウヒダニが死滅する温度は60℃なので、30℃前後では、ダニは毛布の日陰側や中心部にもぐりこんで、涼しい顔をしています。
ふとん乾燥機でも同様で、それなりに有効ではありますが完全な対策とは言えません。どうしても温度にムラができてしまうことと、温度だけではなかなか死滅しにくいのです。
そこで、この解決策として、はっとりメディカルサービスの「サンバッグ」をご紹介します。サンバッグはふとん、寝具専用の干物袋です。サンバッグの中には太陽光が入ってきますので、どんどん袋の中の温度が上がり、どんどん乾燥していきます。ダニに対しては、温度以上に乾燥が有効です。
はっとりメディカルサービスのサンバッグ
片側全長ファスナー開閉袋状、特殊加工布製
材質は帝人の高密度ポリエステルです。外側は撥水加工していますので、水は外から浸入しません。内からは、水分は外へ抜けますので、内側はよく乾燥します。スキーウェアーの材質と同じメカニズムです。市販されているものに、もっと安い干物袋があります。しかし、これらは不繊布でできており、洗濯には耐えられず、すぐに機能が低下してしまうものです。
(大)150×210cm ふとんが入ります。
(小)150×100cm 枕、下着など小物用
サンバッグに入れて陽に干せば、ヒョウヒダニが死滅します。
サンバッグの中に太陽光が入ってきます。表も裏も、上も下も袋の中は温度が上がり、どんどん乾いていきます。中に閉じ込められたヒョウヒダニは、臨界湿度以下の乾燥に耐えられず、死滅します。
高密度繊維のふとんカバーやシーツはダニを通過させないのでかなり有効ですが、シーツに包まれたふとんや枕の中身にはダニがいます。やはり、陽に干して乾燥させることも必要です。
◆羽根ふとんも干せます。
羽根ふとんは直射日光には干せませんので、通常は陰干しします。しかし、これではダニを退治できません。サンバッグを使用すれば、ダニ退治が可能です。
◆外から花粉や粉塵などが侵入しません。
陽に干したいが花粉が怖い、という花粉症の方でもサンバッグの中に花粉が入ってきませんので、安心です。道路沿い、工場地帯などで排気ガス、粉塵が心配で陽に干せないところでも安心です。
◆色褪せの心配がありません。
羽根布団、クッション、ぬいぐるみまで、汚れたり、色褪せの心配もなく干せます。
◆バッグの中は見えません。
ふとん、毛布、枕、ご婦人の下着まで、人目を気にせず干すことができます。
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┃ 使い方 ┃
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必ずしもロープや洗濯竿にかける必要はありません。
ベランダでも芝生の上でも、土の上でも干せます。
サンバッグは水洗いできます。
ダニは死んでも、その死骸や糞がアレルゲンとなります。
サンバッグで陽に干したからと言って、即アレルギーが解決と言うわけではありません。なぜならダニは死んでも、その死骸や糞がアレルギー源となるからです。
したがって、取り入れるときにほこりをよく叩いたり、回転ブラシつきのふとん用掃除機を1㎡あたり3分以上しっかりかけましょう。
ふとんを敷いたり、ベッドメーキングによって、空気中に舞い上がったチリに対する注意も必要です。窓やドアを完全に開放して作業し、終わってからも充分に換気をすることです。ふとんやベッドの上でばたばた遊んだり、寝室での着換えをしないことです。
パジャマ、枕カバー、毛布やタオルケット、シーツなど洗濯できるものは洗濯するのが一番です。枕カバーの代わりにバスタオルで枕を包めば、毎日でも取り替えられます。乾燥機で高温がかかればよいし、ユーカリプタスオイルを入れて洗うことはさらに有効です。
トリクロロエチレンなどを使うクリーニング屋から返ってきて、袋に入っているものは、化学物質を揮発させる意味で、使う前に陽に干すことも必要です。
文責:西川栄郎