2010年7月1週号 おかき作りは井関善弘さん(左端)ご一家で |
シンプルに作ったおいしいおかき
たいへん風味に優れています
徳島市にある井関製菓の井関善弘さんは、生産者農家と契約している特別栽培のもち米を原料とし、オルターの推める調味料、醤油・バター・塩などを使った、たいへん風味に優れたおかき(あられ)を作っています。
餅つきも石臼と桜の杵でつき、手水をつけて手返しの杵どりという昔ながらの方法です。あたりまえのようにもち米を原料として昔ながらのシンプルな手作りで作っているだけなのですが、それがたいへんおいしいと好評です。
もち米で作る珍しいおかき
おかきは私の好物のひとつですが、昔のおかきと今のおかきとは全く別物です。言うまでもなく本来のおかきの原料はもち米なのですが、現在市販されているおかきで、もち米から作られているものは極めて珍しくなってしまっています。市販のおかきの原料は輸入もち米粉と称するもので、どこまでもち米が原料になっているか疑わしいものです。
2008年9月に発覚した事故米不正転売事件で、事故米がおかき業界でも広く使われていたことが発覚しました。事故米とは購入した時点、または保管している期間中にカビが発生したり、水濡れ等の被害を受けたもの、または基準値を超える濃度の農薬が検出されたものを指し、本来はごはんに炊くうるち米なので、もとよりもち米とは異なるものですが、食品添加物などでごまかして餅もどきにし、おかきにしていたのです。
原料のもち米の生産者の見えている井関さんのおかきは、そんな事故米騒ぎとはもとより無縁です。
おかき一筋
井関製菓は戦前の創業です。井関善弘さんは3代目。これまでおかき一筋でこられました。4代目となる息子の勝嗣さんも一緒に働き、将来も安泰です。私との最初の出会いはタローパンさんからの紹介でした。井関さんとタローパンさんとは徳島の青空市の仲間で、地元で評判のおかきだったからです。
それまでも良いものを作っておられましたが、私と出会い、原料にこだわることの大切さを理解していただいてからは、さらにますます品質をレベルアップされました。「いい素材でシンプルに作ればこんなにもおいしいものが作れる、という驚きに出会った」とおっしゃっています
農作物の栽培水準を表示するために、オルターでは独自に下記の区分で生産管理の違いを表示しています。
なお、全ての取扱品目は、有機栽培化への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものです。
※オルター農作物栽培基準に準じ、乾物・加工品の一部も表示を始めます。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得。農薬・化学肥料の使用はない。
3年以上有機努力し、農薬・化学肥料の使用はないが、JAS認証は取得なし。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得していて、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。
3年以上有機努力し、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。JAS認証は取得なし。
3年以上の有機努力を継続中ですが、やむなく一部に化学肥料や農薬を使用しました。
3年未満の有機努力で転換中。今回の栽培には化学肥料の使用なく、農薬不使用か、もしくはJAS別表農薬を使用していることがあります。
放射性セシウム値(134と137の合算)検出下限値1Bq/kgの検査で放射能測定をした結果、
「不検出」が確認された品ものに表示しています。(Not Detected =「不検出」)