2011年10月4週号 影山陽美さん(左から2番目) |
国産無農薬菜種、圧搾一番搾りの菜種油
昔ながらの圧搾一番搾り
島根県出雲市にある(有)影山製油所の影山陽美代表は国産無農薬菜種から、化学薬品を一切使わず、昔ながらの圧搾一番搾りで菜種油を作っています。トランス脂肪酸、ポストハーベスト農薬、遺伝子組換え、などの心配がない安全な菜種油です。
市販の菜種油では、胸やけがしたり、アレルギーが増悪することがありますが、影山さんの油ではそのようなことはありません。
天ぷら用にお勧め
影山さんの菜種油は、天ぷら用にお勧めの油です。天ぷら油としては、興農ファームの豚脂(ラード)、国産の椿油やオリーブ油の方がより向いていますが、椿油やオリーブ油はあまりにも高価です。大手メーカーの菜種油はこしの弱い油になっています。それに比べると、影山さんの菜種油は適度な加熱条件のため、数倍こしの強い油です。水のみで脱ガムしているため天然のクロロフィル色素や香りが残っています。天ぷらをするため、加熱すると、最初はこの臭いが気になることがありますが、揚げ物にはその臭いは残りません。消泡剤を使っていないため、始めは泡立つけれど、使用するにつれて逆に泡立ちが少なくなり、大手メーカーの油とは反対の現象が見られます。
天ぷら廃油のでない油
影山さんの菜種油は廃油として捨てなくてもよい油です。なぜならお湯だけの精製のため、天然のビタミンE(トコフェロール)が豊富に含まれていて、酸化を防いでくれるからです。
天ぷらのコツは上部が少し狭い形をした鉄製の天ぷら鍋で、天ぷらがやっと浸かる程度の量を入れ、油が減る度に注ぎ足して揚げていきます。
影山さんの油は湯気が出るほど焦がしてしまわない限り、10回以上も天ぷら油として使えますが、酸化のことを考えれば、使い終わったら、油こし器でろ過をして密封して冷暗所に保管しておき、炒め物などに使い切ってしまいます。市販の油は1〜2回(せいぜい3〜4回)使ったら廃油になってしまいます。なぜならたとえ酸化防止剤を添加してあっても、過度の精製のため加熱に弱く、すぐ酸化してしまうからです。コロッケ屋や外食産業の油は、酸化したまま使用し続けているので大変心配です。
農作物の栽培水準を表示するために、オルターでは独自に下記の区分で生産管理の違いを表示しています。
なお、全ての取扱品目は、有機栽培化への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものです。
※オルター農作物栽培基準に準じ、乾物・加工品の一部も表示を始めます。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得。農薬・化学肥料の使用はない。
3年以上有機努力し、農薬・化学肥料の使用はないが、JAS認証は取得なし。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得していて、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。
3年以上有機努力し、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。JAS認証は取得なし。
3年以上の有機努力を継続中ですが、やむなく一部に化学肥料や農薬を使用しました。
3年未満の有機努力で転換中。今回の栽培には化学肥料の使用なく、農薬不使用か、もしくはJAS別表農薬を使用していることがあります。
放射性セシウム値(134と137の合算)検出下限値1Bq/kgの検査で放射能測定をした結果、
「不検出」が確認された品ものに表示しています。(Not Detected =「不検出」)