2012年7月2週号 片岡裕也さん(前列一番右) |
バタ練り、缶蒸し、木灰作りの玉こんにゃく
剣山系のきれいな水で
徳島県の中でも、とくに山奥の徳島県美馬郡つるぎ町半田にある(株)カタオカ、片岡裕也社長は、阿波吉野川の支流、剣山系白滝山の水を利用し、上流に民家のないところでの原泉を活かしたこんにゃく作りをしています。
食感、味しみを重視したていねいな製法
製造方法は、時間はかかりますが、食感、味しみを重視して、バタ練り、缶蒸し製法、手造り製法を行っています。
バタ練りとは、ゆっくり空気を入れて少量ずつ練る方法です。缶蒸し製法とは、でき上がった原料を大きな缶に入れ、湯の中で一晩ねかすという方法です。
市販のこんにゃくのような臭み、苦みがなく、とろりとした食感のおいしいこんにゃくになっています。
祖父母の代からのこんにゃく作り
片岡裕也さんの祖父母の時代、こんにゃく芋を栽培する農家をしていて、商売とまではいきませんが、家でもこんにゃくの製造をしていました。
本格的にこんにゃくの製造、販売を始めたのは、1984年、裕也さんのお父さん、片岡高三郎さんによってです。裕也さんは、東京の大学を中退し、家業を受け継ぎました。いわゆるUターン組です。私との出会いは徳島時代、お父さん高三郎さんの代のときからです。
こんにゃく芋の自家栽培は、一時期完全にやめていました。近くで栽培する人も少なくなっていました。しかし、4〜5年前から少しずつですが、こんにゃく芋の自家栽培を始めています。またこんにゃく芋の栽培に興味のある人を募り、こんにゃく芋の種芋を提供し、栽培方法を教え、できたこんにゃく芋を買い上げる取組みも3年前から始めています。オルターとしては、この地元産のこんにゃく芋だけの製品も将来作っていただきたいと考えています。
こんにゃく芋の製法、バタ練り、手造り、木の灰汁固めは、祖父母の時代から受け継がれたものです。2007年5月には工場の有機認証も取得しています。
裕也さんのお父さん片岡高三郎さんは、ぜんまい栽培にも力を入れています。この付近では昔からぜんまい作りが盛んです。
農作物の栽培水準を表示するために、オルターでは独自に下記の区分で生産管理の違いを表示しています。
なお、全ての取扱品目は、有機栽培化への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものです。
※オルター農作物栽培基準に準じ、乾物・加工品の一部も表示を始めます。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得。農薬・化学肥料の使用はない。
3年以上有機努力し、農薬・化学肥料の使用はないが、JAS認証は取得なし。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得していて、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。
3年以上有機努力し、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。JAS認証は取得なし。
3年以上の有機努力を継続中ですが、やむなく一部に化学肥料や農薬を使用しました。
3年未満の有機努力で転換中。今回の栽培には化学肥料の使用なく、農薬不使用か、もしくはJAS別表農薬を使用していることがあります。
放射性セシウム値(134と137の合算)検出下限値1Bq/kgの検査で放射能測定をした結果、
「不検出」が確認された品ものに表示しています。(Not Detected =「不検出」)