2018年3月4週号 岩田 文明さん(左から4人目)と、月ヶ瀬健康茶園の皆さん |
オルターいちおしの茶農家の自然栽培茶
「ゆっくり」「小さく」「力強く」育てて
月ヶ瀬健康茶園の岩田 文明さんは、秋から春までの茶樹の休眠期間(冬)が長く、新茶(一番茶)の収穫時期が世界で最も遅い茶産地のひとつ、奈良市月ヶ瀬(大和茶の産地。市場では宇治茶として売られてきました)で、茶の樹が「ゆっくり」「小さく」「力強く」育つその環境を活かし、農薬・化学肥料はもちろん、地域に育つ自然の草木「まるごと」以外の有機質肥料を投入しない「自然栽培」でお茶の樹を育てています。
茶山で自然栽培、茶畑で有機栽培
点在する茶園は、歴史や成り立ちが異なることから、岩田さんは「茶山」「茶畑」「中間」に分類して、それぞれに適した方法で管理しています。
「茶山」はもともと自然の樹木が育っていた環境ですので、「自然栽培」に適しています。「茶畑」は大型重機で山を切り開いて造成したところで、作業効率が良いので「有機栽培」に取り組んでいます。ただし動物質由来の肥料は使わず、非遺伝子組み換えの菜種油粕など食物由来の有機肥料や、ミネラル肥料を使用しています。これら投入肥料はロットごとに放射性セシウム1Bq/kg以下を確認しています。
有機認証も取得
月ヶ瀬健康茶園では「自然栽培」「有機栽培」とも有機JAS認証を取得しています。投入資材、茶園管理、製茶、貯蔵、加工、袋詰めまでの6つ全ての工程について、「いつ」「どこで」「誰が」「何をした」という記録をつけています。
お茶の栽培から企画販売までのこの6つの工程を、自園自製自販で一貫生産しています。
農作物の栽培水準を表示するために、オルターでは独自に下記の区分で生産管理の違いを表示しています。
なお、全ての取扱品目は、有機栽培化への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものです。
※オルター農作物栽培基準に準じ、乾物・加工品の一部も表示を始めます。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得。農薬・化学肥料の使用はない。
3年以上有機努力し、農薬・化学肥料の使用はないが、JAS認証は取得なし。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得していて、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。
3年以上有機努力し、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。JAS認証は取得なし。
3年以上の有機努力を継続中ですが、やむなく一部に化学肥料や農薬を使用しました。
3年未満の有機努力で転換中。今回の栽培には化学肥料の使用なく、農薬不使用か、もしくはJAS別表農薬を使用していることがあります。
放射性セシウム値(134と137の合算)検出下限値1Bq/kgの検査で放射能測定をした結果、
「不検出」が確認された品ものに表示しています。(Not Detected =「不検出」)