2017年5月4週号 三尾 保利さん |
命の糧としての食べものだから
自然栽培の梅干・ねり梅・柑橘
和歌山県みなべ町にある三尾農園の三尾 保利さんは、約3町歩の圃場で農薬・肥料を使わず、梅を中心に、ネーブル、ぽんかん、レモンなどの柑橘類を自然栽培しています。梅は高知県室戸岬の海洋深層水から造ったミネラル豊かな塩を使って梅干やねり梅にしています。
2016年11月まで有機認証を取得していましたが、現在ではその意味があまり感じられず有機認証を打ち切っています。
有名な南高梅の産地
みなべ町は海底が隆起した土地柄でミネラルが多いアルカリ性の土壌のため、梅の栽培に向いており、昔から有名な南高梅の産地です。全国の梅の約6割のシェアがあります。
しかし、一般の梅作りは農薬・化学肥料に頼っており、無農薬栽培をしている生産者はもう一人、オルターへ出荷していただいている中本誠さん以外おらず、大変貴重な存在です。
究極の農法:自然栽培
有機栽培から自然栽培へ進んだのは、2010年です。きっかけは、化学物質過敏症など体を悪くした方々の中から「無農薬有機栽培で作ったものでも食べられない。有機肥料も堆肥も何も施さず、全く自然のまま育てたものがほしい」という多くの声が届いたためでした。
一口に自然栽培(完全無農薬・無肥料栽培)といっても、今に至るまでには畑でも街でも感慨深い数々のドラマがありました。それらも時間が経って、楽しい思い出になっています。
農作物の栽培水準を表示するために、オルターでは独自に下記の区分で生産管理の違いを表示しています。
なお、全ての取扱品目は、有機栽培化への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものです。
※オルター農作物栽培基準に準じ、乾物・加工品の一部も表示を始めます。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得。農薬・化学肥料の使用はない。
3年以上有機努力し、農薬・化学肥料の使用はないが、JAS認証は取得なし。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得していて、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。
3年以上有機努力し、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。JAS認証は取得なし。
3年以上の有機努力を継続中ですが、やむなく一部に化学肥料や農薬を使用しました。
3年未満の有機努力で転換中。今回の栽培には化学肥料の使用なく、農薬不使用か、もしくはJAS別表農薬を使用していることがあります。
放射性セシウム値(134と137の合算)検出下限値1Bq/kgの検査で放射能測定をした結果、
「不検出」が確認された品ものに表示しています。(Not Detected =「不検出」)