2022年7月2週号 マストミ従業員のみなさん |
マグロ資源を守る延縄漁
延縄漁へのこだわり
徳島県のマグロ卸売業、(株)マストミ 桝富 俊二会長(二代目)は、マグロ資源を乱獲から守るため、昔ながらの延縄漁にこだわっています。
マグロの食文化の認知から世界的に水産物の消費が増大した結果、現在、世界で一般的に行われている漁法は、一網打尽に漁獲する「巻網漁」になっています。これでは未成魚の個体数の減少に直結し、マグロ資源の枯渇を招いてしまいます。
また、延縄漁の原料魚の方が巻網漁と比べて魚に傷がつきにくく、より丁寧な処理を行うことができ、品質の良いマグロを扱うことができます。
南マグロがおすすめ
マストミ取り扱いのマグロには、インド洋の南マグロと太平洋のマグロがありますが、海洋汚染の観点からは、オルターとして、南マグロの方をおすすめします。
オルターいちおしはネギトロ
マストミとオルターの提携は、私の徳島時代からの長いお付き合いです。徳島県漁連の紹介で、最初に取り組んだアイテムは「ネギトロ」でした。「ネギトロ」はマストミの代表的製品です。
マストミのネギトロの特徴は(1)鮮度の良いマグロ独特のモチッとした食感のあるメバチマグロを使用しています。鮮やかな色、深い旨味、そして弾力のある食感を大切にしています。一般的なネギトロでは赤身やトロを冊取りしたあとに残る端材をペースト状にして使うことが多いのですが、マストミでは刺身グレードの原料を使用しています。(2)独自の粒を残す製法にこだわり、マグロの味わいとともに、食感を楽しめるようにしています。一般的なネギトロのようにペースト状にしてしまうと、マグロの食感を損なってしまいます。(3)オルター仕様の国産菜種油を使用しています。遺伝子組み換えの心配もありません。(4)酸化防止剤など食品添加物無添加です。素材そのものの力のある品質の良いメバチマグロを使っているから、ごまかすための食品添加物を必要としません。(5)マグロのような大型魚には強く太いスジがあります。これをそのまま使うと食感を損ねます。このスジや血合いを機械や丁寧な手作業で除去しています。除去したスジは捨てていません。加熱すると柔らかくなり、旨味がでるので、ミンチ加工してお惣菜に有効活用しています。
農作物の栽培水準を表示するために、オルターでは独自に下記の区分で生産管理の違いを表示しています。
なお、全ての取扱品目は、有機栽培化への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものです。
※オルター農作物栽培基準に準じ、乾物・加工品の一部も表示を始めます。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得。農薬・化学肥料の使用はない。
3年以上有機努力し、農薬・化学肥料の使用はないが、JAS認証は取得なし。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得していて、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。
3年以上有機努力し、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。JAS認証は取得なし。
3年以上の有機努力を継続中ですが、やむなく一部に化学肥料や農薬を使用しました。
3年未満の有機努力で転換中。今回の栽培には化学肥料の使用なく、農薬不使用か、もしくはJAS別表農薬を使用していることがあります。
放射性セシウム値(134と137の合算)検出下限値1Bq/kgの検査で放射能測定をした結果、
「不検出」が確認された品ものに表示しています。(Not Detected =「不検出」)