2009年4月4週号 芦浜産直出荷組合 左二番目から阪口雪子さん、和郎さん、明志さん、和美さん |
海を守った漁師が作る水産加工品
熊野灘の海の幸を、無添加で加工
熊野灘は、紀伊半島南端の潮岬から三重県大王崎にかけての海域の総称です。海洋深層水の自然な湧昇流に恵まれ、プランクトンも豊富で、おいしい魚が獲れる海域です。
芦浜産直出荷組合の阪口和郎さん・雪子さんは、主として奈屋浦〜長島の熊野灘で水揚げされる新鮮な魚を原魚として、干物や冷凍加工品を、こだわりの安全な調味料などを使い、無添加で製造しています。水産加工品にとって原魚がおいしいこと、新鮮なことは大きな武器です。
原発反対運動から生まれた消費者との絆
芦浜産直出荷組合は5世帯の漁師さんを中心に出発しましたが、現在は阪口さん夫婦と息子夫婦の2世帯で運営しています。阪口さんも今は漁に出ることはなくなり、2006年に新設した三重県大紀町の水産加工場での仕事が主です。原発反対運動の仲間である(株)浜甚のかつおぶし(削り節)、マルニシ海藻の西保則さんらの海藻も、提携品としてオルターへ出荷しておられます。
近年は温暖化など海の異変や漁獲高の低迷などもあって、漁師さんたちは苦戦を強いられています。阪口さんは「今の日本で、ますます水産加工の役割が大きくなってきている」と感じておられます。
海の男の誇りを胸に、これからも
福島さんは由比港で水揚げされた生しらすを、鮮度はもちろん、形が揃っているか、異物はないか、ゴミをとるため必要以上に洗いすぎていないかなどを見極めて購入しています。
生しらすはすぐに氷を入れた真水にさらし洗います。このとき適度に洗うのがコツのひとつで、洗えば洗うほど白くなりますが、味やおいしさは失われていくからです。この適度に洗った生しらすを網のついた木枠の中に拡げ、乾燥機の中で乾燥します。釜上げちりめんだったら、いくらでも加工でき量をこなせますが、たたみいわしはまさに手作りで1枚1枚の手仕事となり、量はこなせません。丁寧な仕事が求められます。
農作物の栽培水準を表示するために、オルターでは独自に下記の区分で生産管理の違いを表示しています。
なお、全ての取扱品目は、有機栽培化への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものです。
※オルター農作物栽培基準に準じ、乾物・加工品の一部も表示を始めます。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得。農薬・化学肥料の使用はない。
3年以上有機努力し、農薬・化学肥料の使用はないが、JAS認証は取得なし。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得していて、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。
3年以上有機努力し、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。JAS認証は取得なし。
3年以上の有機努力を継続中ですが、やむなく一部に化学肥料や農薬を使用しました。
3年未満の有機努力で転換中。今回の栽培には化学肥料の使用なく、農薬不使用か、もしくはJAS別表農薬を使用していることがあります。
放射性セシウム値(134と137の合算)検出下限値1Bq/kgの検査で放射能測定をした結果、
「不検出」が確認された品ものに表示しています。(Not Detected =「不検出」)