2017年12月1週号

日本屈指の漁場、五島列島の魚

おいしい魚の宝庫

五島列島は長崎県の西方にあり、東シナ海に広がる世界でも有数の大陸棚があります。付近は深海域や干潟域といった多様な自然条件地形にも恵まれています。黒潮から分岐した暖流対馬海流とベーリング海から南下してくる寒流リマン海流がぶつかる場所にあり、プランクトンがよく発生し、暖水系、冷水系とともに多種多様な魚が大量に回遊してきます。
速い潮の流れで身の締まった、たいへん味の良い魚が獲れます。驚くほど綺麗な海で、磯臭さなどまったく感じさせることのない魚たちです。

まるで中央市場

五島列島の魚市には、まるで中央市場かと思うくらいの魚種が並びます。魚種は国内で最も多い漁区です。アオリイカなどのイカ類、タコ、タイ類、イシダイ、イシガキダイ、イサキ、ブリ、ヒラマサ、カンパチ、シマアジ、アジ類、イワシ類、キビナゴ、サバ、サンマ、トビウオ、マグロ類、カツオ類、サワラ、ヒラメ、クエ、タチウオ、ハタ類、カサゴ類、メバル、キス、イセエビ、ウチワエビ、カニ類、アワビ、サザエ、ウニなど、たいへん魅力的な魚であふれています。
漁法は一本釣りが多く、定置網、ハエナワなど、漁網で傷みのないピカピカの魚が水揚げされています。漁師がていねいに血抜きをしている魚も多く、魚の鮮度を保ちます。