2019年11月5週号 やまあい村の武藤 勝典さん |
山あいの林の中の放牧場で走る豚
ストレスもなく、元気
熊本県菊池市の標高400mの山あいにある牧場、「やまあい村」の武藤 勝典さんは、基本はポストハーベスト農薬フリー、非遺伝子組み換えの輸入のエサですが、できるだけ国産、できるだけ九州産、できるだけ菊池産の安全なエサを与え、山あいの畑、クヌギ山、栗山、竹林などの放牧場に豚を放し飼いにして、ストレスフリーで「走る豚」を育てています。放牧場ではピンク色の元気な肌をした豚たちが文字通り走り回っています。
臭みがなくおいしい豚肉
走る豚はゆったりと運動し、休み、しっかり食べて育つので肉質は柔らかすぎず、硬すぎず、旨味がいっぱいです。肉に臭みはありません。
ただし、放牧のため、常に外気に触れているため、脂のノリは冬場が多めになります。
母豚の免疫を十分にもらって育ちます
子豚は基本「やまあい村」で自家出産していますが、それだけでは不足しますので、隣町の(有)コーシンより、非遺伝子組み換え(NON-GMO)飼料を与え、抗生物質、ホルモン剤を使わずに育てた生後3ヶ月齢程度の子豚も導入しています。
母豚から生まれた子豚は子取り用の母豚のための小さな檻・ストール(5m×5m)に1週間くらい置いた後、母豚と30日一緒に過ごします。通常の養豚では生後10日間ほどで離乳させられ、親子は引き離されますが、走る豚ではその3倍の30日ほど母豚と一緒に過ごします。免疫力を母乳からなるべくもらうためです。その後、広めの小屋で15日間、45日齢まで過ごし、さらに小さな放牧場、パドックに移ります。
本格的な放牧は3ヶ月齢から行います。ある程度大きくならないと野犬やカラスに狙われてしまいます。出荷までには7〜8ヶ月かかります。
農作物の栽培水準を表示するために、オルターでは独自に下記の区分で生産管理の違いを表示しています。
なお、全ての取扱品目は、有機栽培化への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものです。
※オルター農作物栽培基準に準じ、乾物・加工品の一部も表示を始めます。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得。農薬・化学肥料の使用はない。
3年以上有機努力し、農薬・化学肥料の使用はないが、JAS認証は取得なし。
3年以上有機努力し、JAS認証も取得していて、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。
3年以上有機努力し、化学肥料の使用なし。ただし、JAS別表農薬を使用しています。JAS認証は取得なし。
3年以上の有機努力を継続中ですが、やむなく一部に化学肥料や農薬を使用しました。
3年未満の有機努力で転換中。今回の栽培には化学肥料の使用なく、農薬不使用か、もしくはJAS別表農薬を使用していることがあります。
放射性セシウム値(134と137の合算)検出下限値1Bq/kgの検査で放射能測定をした結果、
「不検出」が確認された品ものに表示しています。(Not Detected =「不検出」)