小麦粉グルテンを心配しないで食べられる玄米ミルクパン 〜スライスしてお届けしないのは安全な印〜
アルペンローゼ
本場フランスから取り寄せた石窯で焼く
オルターで人気の「玄米ミルクパン」は、本店が奈良市にあるアルペンローゼさんが、本場から取り寄せた耐熱レンガ20トンを自分たちで組み上げた石窯で、薪を燃やして焼くこだわりのパンです。石窯の遠赤効果、輻射熱効果が加わり、中はもっちり、外はパリッと理想的な焼き上がり、独特の食感も好評を博しています。オルターカタログ2010年1月2週号でご紹介したように、オルターレベルの原材料で作られていることは当たり前ですが、燃やす薪も間伐材だけを使用、建築廃材などは一切使用されていませんので、なおさら安心です。
特許製法「玄米ミルク(グレイニズムミルク®)」を使用しています
また、このパンは、オルター顧問山本 朝子が特許を取得した発芽モード®の「玄米ミルク」を使用した最初の製品です。小麦と米の栄養面での良いとこ取りで、お互いの不足する必須アミノ酸を補い合うことで旨みと甘味が加わり、美味しさが倍増、栄養価も高くなっています。また、乳製品や卵を使用せずにつくられているので、これらにアレルギーがある人にもお勧めです。
パン屋さんにとって、水分が多く、米のα-でんぷん特有の粘りのある、どろどろ状態の「玄米ミルク」を使うことは、今まで扱ったこともない「どろどろのパン生地」を扱うことになり、高い技術を要します。たたいたり捏ねたりしやすい、皆さんもおなじみのあの伸びの良い、しっかりしたパン生地とは全く違う、流れるような手ごわい生地になってしまうからです。しかし、このどろどろの生地を扱う技術が、このパンに画期的な進化を与えたのでした。
中力粉レベルのオリジナルフラワー「アルペンローゼ」
玄米ミルク(グレイニズム®ミルク)は、大人気の手作り米粉100%食パンにも使われています。グルテン含有率0%の米粉の生地がふっくら焼き上がるのは、玄米ミルクの力です。アルペンローゼさんでは、この玄米ミルクの力と高いパン作りの技術と、ほんもののパンを焼きたいという強い思いを胸に、玄米ミルクパンの改良を重ねていきました。そしてついに、どこのパン屋さんも使用しないような「グルテンの少ない中力粉レベルの小麦粉」を使い、自慢の丹沢酵母を玄米ミルクのゆりかごで「しっかり吟醸」させ、発酵の力で小麦粉グルテンをしっかり、極限にまで分解し、小麦粉グルテンを心配しなくてもよい「新生!玄米ミルクパン」を誕生させたのです。しかも、発酵に使った玄米の乳酸菌の力でコクのある絶品に仕上がっています。
「新生!玄米ミルクパン」は、人類史に発祥当時のパンを再現したともいえるでしょう。古代小麦はグルテンが10%程度しか含まれてはいませんし、天然に常在している菌を利用して発酵させたわけですから、当時はじっくり何日もかかって作り上げたことでしょう。そんな原点回帰のパン作りを、アルペンローゼさんはやり遂げたのです。
アルペンローゼさんが選択した金沢製粉の国産小麦粉は、グルテンの少なさから他のパン屋さんが使いたがらない(技術的に使いこなせない)ので、「アルペンローゼ」と名前を付けてオリジナルフラワーとして袋も別注、愛用しています。
スライスできないのは、健康パンの証
生地も焼き上がりも柔らかい玄米ミルクパンを、以前は苦心してスライスしてお届けしていましたが、会員の皆さんから「スライスが不ぞろいだ」「形が一定ではない」とクレームが寄せられたこともあり、このパンの性格上、スライスせず、ホールのみで出すことにしています。アルペンローゼさんがこだわった「健康に寄与できるグルテンの極力少ない小麦粉のパン」は、劣化を承知で水分を蒸発させない限り、機械でスライスすることはできません。けれども、スライスできないのは素晴らしい、どこにもないパンである証拠なのです。
生きた玄米を発芽モード®にするところからカウントするとなんと製品にするまで3日がかりです。ゆっくり、しっかり作り上げるパン生地の中で丹沢酵母(酒種から作られています)は増殖し、玄米にいる耐熱性の高い植物由来の乳酸菌も活性しています。オルターでは、底知れない力があるこのパンを皆でおいしく食べて大切に育てていきたい、今後は大学の検査機関に協力を要請して、その力を科学的に解明してみたいとも思っています。
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